Portfolio Visualizer を使ってみました。
米国ETFを積立てたり、取り崩すバックテストするのに便利なサイトです。
外部サイト:https://www.portfoliovisualizer.com/
上記サイトのBacktest Portfolio を使います。
外部サイト:https://www.portfoliovisualizer.com/backtest-portfolio
某FPは、オルカンには購買力を保存する程度しか期待しないらしいです。
オルカンやS&P500に投資し続ければ金持ちになれるかのような主張が氾濫している中で、慎重な意見が聞けるのは新鮮です。
そこで、経済発展を続けるアメリカのきついインフレ(物価高)にも耐える投資成果がでているか確認してみました。
2008年12月31日から2023年9月30日の177カ月(約15年間)
初期投資額は1000ドル(1ドル149円として約15万円)、
毎月1000ドルをVT(Vanguard Total World Stock ETF
※)に積立、配当は再投資、インフレを加味します(インフレによって購買力が減った分投資成果に反映するイメージです)。
(※)FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスに連 動する投資成果を目指す米国ETF。世界中の株式の時価総額加重平均で構成した指標に連動します。オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー))に近い投資成果が期待できます。今回はこのVTをオルカン代わりにバックテストします。
↑↑ インフレを加味しないと、……
投資総額17万8000ドルが、38万3881ドルになるので、倍以上増える結果になりました(+115%)。
↓↓一方、インフレを加味すると、……
投資総額17万8000ドルが、26万2201ドルになります(+47%)。
約15年間分インフレによって +68%分購買力が吹っ飛びました。
それでもインフレに勝って利益が出たのは大きいです。
↓↓ 同じ条件で、アメリカの投資適格債権市場全体に幅広く投資する AGG(iShares Core US Aggregate Bond ETF)100%のポートフォリオを作ってみました。債券の利回りが上昇し債券が値下がりしているタイミングのせいか約30%のマイナスです。債券では、インフレに負けるタイミングがあるようです。
アメリカと違い日本は、最近までデフレ続きでしたが、最近はインフレ(物価高)の影響で実質賃金が減ってます。額面は増えてもインフレ(物価高)を加味すると実は貧乏になっていることがあるので注意が必要です。
次に、毎月1000ドルを積立てて得たインフレ修正後の26万2201ドルを177カ月間、価値を維持しながら取り崩した場合、いくらまで取り崩せるか調べてみました。
あれこれ試してでてきた結果、仮に、2008年12月31日から2023年9月30日の177カ月(約15年間)の相場とインフレ率を再現したなら、毎月1700ドル(1ドル149円として25万円)取り崩しても、初期投資額26万2201とほぼ同額の25万6549ドルを維持できました。
ここ15年間は、低金利のせいで株価が好調でしたので、今後同じ結果になるとはまず期待しない方がいいでしょう。
とりあえず、バックテストの結果、過去約15年間はオルカンでインフレを乗り越えられたという結果になりました。
某FPが言うように、購買力を維持する程度の投資効果は期待できるでしょう。
めでたし、めでたし。
もっと強気にS&P500一本で! という方もいるでしょうけど、いままでGAFAMが相場を牽引したようなことがこれかも起きるか分かりませんし、オルカンくらい手広く分散しときゃどっか伸びるでしょう。