
はじめに
配当金を受け取りながら、長期的な資産形成を目指したい。そんな人にとって、企業が配当を増やしたり維持したりする姿勢は気になるポイントです。
2026年11月4日に上場予定の「iFreeETF 日本株累進高配当戦略」(銘柄コード:665A)は、累進配当を続けることが期待される日本企業の中から、予想配当利回りなどを基準に投資先を選ぶETFです。
なお、配当を維持する企業を選んだからといって、将来の配当金や株価が保証されるわけではないので、ご注意ください。
この記事では、次のポイントを整理します。
- 665Aの特徴と、累進高配当という考え方
- 銘柄の選び方と運用の仕組み
- 投資するメリットと注意したいリスク
- 信託報酬やNISAで利用する際の確認事項
※本記事は2026年10月24日時点の公表情報をもとにしています。
- はじめに
- 665Aとは?iFreeETF 日本株累進高配当戦略の特徴
- 665Aの銘柄選定ルールと運用方法
- 累進高配当ETFのメリットとリスク
- 665Aの信託報酬とNISAでの利用
- 665Aが向いている人・慎重に検討したい人
- まとめ:配当方針と利回りの両方に着目するETF
- 最新情報の確認先
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665Aとは?iFreeETF 日本株累進高配当戦略の特徴

累進配当と高配当を組み合わせたETF
665Aは、大和アセットマネジメントが運用するアクティブ運用型のETFです。2026年11月2日に運用を開始し、同月4日に東京証券取引所へ上場する予定です。売買単位は1口で、特定の指数への連動を目指す商品ではありません。
商品名にある「累進高配当」は、配当を維持・増加させる姿勢と、配当利回りの高さという2つの視点を組み合わせた考え方です。
まず、累進配当とは、企業が配当金を減らさず、維持または増配することを目指す配当方針を指します。一方、高配当は、株価に対して配当金が多いことを意味します。
両者は似ているようで、重視する点が異なります。
例えば、現在の配当利回りが高くても、業績が悪化して減配されれば、受け取れる配当金は減ってしまいます。逆に、配当を維持・増加させてきた企業でも、株価が大きく上がれば配当利回りは低下することがあります。
665Aは、配当を維持・増加させることが期待される企業を選んだうえで、今期の予想配当利回りも考慮して投資先を決める仕組みです。
運用の目標は、安定的なインカム収益と中長期的な株価成長の両立です。ただし、これは目指す成果であり、実現が保証されているわけではありません。
大型株だけでなく中小型株も投資対象
665Aは、国内に上場する時価総額上位1,000銘柄程度を出発点として、投資対象を絞り込む方針です。
大型株だけでなく、中小型株も投資対象になり得る点が特徴です。
中小型株には、大型株中心の高配当ETFでは組み入れられにくい企業が含まれる可能性があります。一方で、株価の値動きが大きくなったり、売買が成立しにくくなったりするリスクもあります。
なお、665AはETFなので、取引所で売買できます。投資信託のように、1日1回算出される基準価額だけを見て取引するのではなく、市場での売買価格を確認する必要があります。
665Aの銘柄選定ルールと運用方法

配当を維持・増加させることが期待できる企業を選ぶ
665Aでは、まず時価総額や売買のしやすさを考慮して投資対象を絞ります。公表されている2026年10月時点のルールでは、国内上場企業の時価総額上位1,000銘柄程度を対象とし、直近60営業日の1日平均売買代金が1億円以下の銘柄を除外する方針です。
そのうえで、累進配当の継続が期待できる企業を選びます。
選定対象となる企業には、次のようなものがあります。
- 10年以上にわたり、増配または配当維持を続けている企業
- 適時開示などで、累進配当を意味する配当方針を明示している企業
ただし、過去に増配や配当維持を続けてきたことは、将来も同じ方針を続けられる保証にはなりません。業績や財務状況が悪化すれば、減配に転じる可能性があります。
また、累進配当を掲げている企業であっても、配当方針の変更や業績の悪化が起こることは考えられます。そのため、配当の実績や方針だけでなく、今後も継続できるかどうかを見極めることが重要です。
予想配当利回りをもとに組入銘柄を決める
累進配当の継続が期待できる企業を選んだ後は、今期の予想配当利回りを考慮して組入銘柄を決めます。
665Aでは、企業規模と流動性を基準に投資対象を4つのグループに分け、各グループから予想配当利回りの上位15銘柄を選ぶ方針です。単純計算では、合計約60銘柄を組み入れる設計です。
各グループへの投資配分は、企業規模や流動性を考慮して決めます。グループ内では、各銘柄を均等に組み入れることを基本としています。
この方法には、特定の大型株だけに偏らず、企業規模の異なる銘柄に投資する狙いがあります。
ただし、予想配当利回りが高い銘柄ほど投資成果がよくなるとは限りません。利回りが高くなっている理由が、株価の下落や業績悪化への懸念である場合もあります。
また、銘柄選定のルールは2026年10月時点の公表内容です。今後、運用ルールが変更される可能性もあります。
累進高配当ETFのメリットとリスク

配当方針に着目して投資先を選べる
665Aのメリットは、配当利回りの高さだけでなく、企業が配当を維持・増加させる姿勢にも着目していることです。
個別株で同様の投資を行う場合、配当実績や会社の配当方針を調べ、投資先を選ぶ必要があります。ETFを利用すれば、複数の企業にまとめて投資でき、個別企業の調査や銘柄管理にかかる手間を減らせます。
また、企業規模や流動性を考慮して複数のグループから銘柄を選ぶため、大型株中心の高配当投資とは異なる構成になる可能性があります。
ただし、ETFを買えば個別企業のリスクがなくなるわけではありません。組入銘柄の株価が下がれば、ETFの市場価格や基準価額も下落する可能性があります。
配当の維持や増配は保証されない
最大の注意点は、累進配当を続ける企業を選んでも、将来の配当が保証されるわけではないことです。
企業の業績が悪化した場合や、財務上の事情が変わった場合には、減配や配当方針の変更が起こる可能性があります。株価も、業績や市場環境などの影響を受けて変動します。
さらに、ETFが受け取る組入企業の配当金と、投資家に支払われるETFの分配金は別のものです。
ETFの分配金は、組入企業の配当金がそのまま全額支払われる仕組みではありません。ファンドの費用や収益の状況などによって変わるため、分配金が毎回同じ金額になるとも、増え続けるとも限りません。
「累進高配当」という名称だけを見て、将来の分配金が増え続ける商品だと考えないようにしましょう。
分配金への課税で複利効果が弱まることもある
配当金を受け取れることは高配当ETFの魅力ですが、税金の影響にも注意が必要です。
課税口座で保有する場合、ETFから分配金を受け取ると、原則として所得税・住民税などが課されます。国内の上場株式等の配当・分配金に対する税率は、通常20.315%です。
例えば、税引き前の分配金が1万円なら、税引き後に受け取れる金額は約7,969円です。残りの金額は、そのままでは再投資に回せません。
長期投資では、運用で得た利益を再投資し、さらに利益を生み出す複利効果が重要になります。分配金を受け取るたびに課税されると、税引き後の資金しか再投資できないため、分配金を出さずにファンド内で運用を続けるタイプの商品などと比べて、資産の成長効率が低下する場合があります。
ただし、実際の差は運用成果や分配金の水準、再投資の有無などによって変わります。また、NISAの対象商品をNISA口座で保有する場合、制度の条件に従って分配金が非課税になるため、税負担を抑えられます。
配当金を生活費などに使いたい人にとっては分配金を受け取ることに意味がありますが、資産を長期的に増やすことを優先する人は、税金と再投資の影響も含めて商品を比較するとよいでしょう。
中小型株への投資には値動きや流動性のリスクがある
665Aは、中小型株も投資対象に含みます。これによって投資先の幅が広がる一方、株価が大きく変動する銘柄を組み入れる可能性があります。
また、市場環境によっては売買が成立しにくくなり、希望する価格で取引できないこともあります。
ETFには、組入銘柄の値動きに加えて、市場での売買価格と基準価額の間に差が生じることもあります。購入時には、株価だけでなく、売買高や売買気配、価格差なども確認したいところです。
なお、665Aは特定の指数への連動を目指すETFではありません。市場全体の動きと比較する場合も、どの指標を使うかによって評価が変わる点に注意が必要です。
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665Aの信託報酬とNISAでの利用
信託報酬は年率0.4125%以内
665Aの信託報酬は、年率0.375%(税抜)、税込みで0.4125%以内と公表されています。これは2026年10月24日時点で確認できる情報です。
信託報酬は、ETFを保有している間にかかる運用管理費用です。購入時に一度だけ支払うものではなく、ファンドの資産から日々差し引かれます。
例えば、平均して100万円を保有していた場合、税込み年率0.4125%を単純に当てはめると、1年間の費用は約4,125円に相当します。実際の負担額は保有額や保有期間などによって変わります。
このほか、ETFの売買時には証券会社の手数料や売買価格と基準価額の差なども影響します。信託報酬だけでなく、取引にかかる費用も含めて考えることが大切です。
費用は変更される可能性があるため、購入前には最新の目論見書や運用会社の公式情報を確認してください。
NISAで購入する場合は対象商品か確認する
NISAを利用できれば、制度の条件に従って投資で得た利益や分配金が非課税になります。ただし、すべてのETFがNISAの対象になるわけではありません。
665AをNISAで購入したい場合は、成長投資枠の対象商品に含まれているかを、金融庁や証券会社の最新情報で確認しましょう。取扱いの有無は証券会社によって異なる場合もあります。
また、NISAの対象であることと、投資商品として自分に合っていることは別の話です。非課税で運用できても、株価の下落や分配金の減少によって損失が生じる可能性はあります。
665Aが向いている人・慎重に検討したい人
665Aは、次のような考え方を持つ人にとって、投資先の候補になる可能性があります。
- 日本企業の配当を重視して投資したい人
- 配当利回りだけでなく、配当を維持・増加させる企業の姿勢にも注目したい人
- 個別株を1社ずつ選ぶより、複数の銘柄にまとめて投資したい人
- 大型株だけでなく、中小型株も含む日本株ETFを検討したい人
一方、次のような人は慎重に検討したいところです。
- 元本割れを避けたい人
- 分配金が毎回一定額になることや、増え続けることを期待する人
- 中小型株の値動きや流動性のリスクを取りたくない人
- 運用実績が確認できてから投資先を選びたい人
特に、665Aは上場前のため、実際の運用でどのような銘柄が組み入れられ、どの程度の値動きや分配金になるのかは、まだ確認できません。
運用開始後は、組入銘柄や運用状況を確認し、ほかの日本株ETFや個別株投資と比べながら判断するとよいでしょう。
まとめ:配当方針と利回りの両方に着目するETF

iFreeETF 日本株累進高配当戦略(665A)は、累進配当の継続が期待される日本企業を選び、今期の予想配当利回りを考慮して投資するアクティブ運用型ETFです。
特徴は、配当利回りの高さだけでなく、企業の配当方針にも着目していることです。また、中小型株も投資対象に含むため、大型株中心の高配当ETFとは異なる運用結果になる可能性があります。
ただし、累進配当は将来の配当を保証するものではありません。株価の下落や減配のリスクがあり、ETFの分配金も一定ではありません。
665Aは2026年11月4日の上場予定で、現時点では実際の運用実績を確認できない商品です。投資を検討する際は、銘柄選定の仕組みだけでなく、信託報酬、組入銘柄、分配金の方針、NISAの対象状況などを確認し、自分の投資目的に合うかどうかを判断しましょう。
最新情報の確認先
| 確認したい情報 | 確認先 |
|---|---|
| 上場日・売買単位 | 日本取引所グループ:新規上場の承認 |
| 銘柄選定ルール・信託報酬・リスク | 東証マネ部!:665Aの紹介記事 |
| 目論見書・運用会社の最新情報 | 大和アセットマネジメント公式サイト |
| NISA制度・対象商品に関する情報 | 金融庁:NISA特設ウェブサイト |
※掲載情報は記事作成時点のものです。購入前には最新の目論見書や取扱証券会社の情報をご確認ください。
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