414話の見どころ
第414話は、下層で起こる武力衝突のリアルと、上層で進むルール解釈の駆け引きがバランスよく描かれた回だと感じました。派手な展開が続くなかでも、各キャラクターの立ち位置や思考が整理されており、今後の動向に向けた重要な転換点になっています。
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極端な制約を持たせた念能力
冒頭で描かれた、対象に触れ続けた時間と同じだけ「無敵」状態を作り出す暗殺者の能力は、念における「誓約と制約」の仕組みが端的に表れていて「えげつねェな」と唸りました。無敵状態の間に受けた攻撃を完全に無効化できるわけではなく、①解除後に無敵時間の100倍の長さの間、強制「絶」状態になり、②絶状態が終わると無敵時間の間無効化したダメージの3分の1のダメージを遅れて受ける二重のリスクを背負った能力です。
クラピカが念能力講座を開いて、念能力が広まったことで、既存の念能力者の優位性に変化が生じました。
自爆前提の特攻能力が実戦で投入されるようになったことで、戒厳令が敷かれた王位継承戦が、すでに通常の戦闘ルールでは測れない消耗戦フェーズに入っていることが伝わってきます。
王位継承戦ルールの前提
武力や暗殺者への対処として、クラピカは「今ワブル王子として扱われている赤ん坊が、本物とすり替わった別人である」という事実を突き、呪いや契約の標的としての同一性そのものを揺るがせることで、ワブル王子を事実上の「対象不確実」な存在へと変えようとしたのが印象的でした。呪いの発動条件が「継承戦への正式参加」なのか「壺中卵の儀式を受けたこと」なのかによって、本物のワブル王女と今の赤ん坊のどちらが標的になるのかが曖昧になり、この不確実性自体が結果的に王子たちの攻撃優先順位を下げる「盾」として機能している点も、丁寧に描かれていました。
他の王子たちからは「敵の判断を鈍らせるための情報戦ではないか」と警戒され、かえって疑心暗鬼が深まっていく描写は、継承戦のカオスっぷりが出ています。単なる力押しではない交渉の壁が丁寧に描かれている点に納得感がありました。
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「仲間」というタイトルの回収と信頼関係の構築
今話の軸となっているのは、後半のオイト王妃とクラピカの対話部分です。
船内で孤立した防衛戦を続けるクラピカが、オイト王妃に「自分以上に信頼できる仲間がいる」と語り、かつて行動を共にしたゴンやキルアの姿を重ねる描写は、彼の行動原理や精神的な支えがどこにあるのかを再確認させてくれます。
ちなみに、ゴンとキルアが今後、王位継承戦に関わってくる伏線かもしれません。
初期メンバーのゴン、キルア、クラピカ、レオリオが一堂に会する(少なくとも関わる)イベントはヨークシン編以来でしょうか?
ゴンは目当ての父親・ジンと会えて、
キルアは、兄・イルミの呪縛を断ち切って、弟のアルカを解放し、
レオリオは医学生として、目指す医者への道を(順調かどうかは分かりませんが)進んでおり、
ここで、クラピカが、「緋の目の回収」と「幻影旅団への復讐(復讐の必要がないことが判明するということもあり得る)」が果たされたら、初期メンバー関連の重要な伏線はほぼ回収されることになります。
王位継承戦の決着をもって『ハンター×ハンター』完結、という可能性も十分あり得るわけでずっと続いて欲しいと思っている「1ファン」としてはドキドキものです。
不安に潰されそうになるオイト王妃へ「命をかけて守る」と明言し、王妃側も覚悟を決めて彼を完全に信頼するに至る流れは、ビジネス的な雇用関係から共闘関係(仲間)への変化として、非常に自然に描かれていました。
まとめ
残り「49日」という明確なタイムリミットが提示されたことで、全体の見通しが少し分かりやすくなりました。
ルールを無視した行動をとりかねない第2王子カミーラなどの脅威に対して、意思疎通と信頼を固めたオイト・クラピカ陣営がどのように立ち回っていくのか、今後の推移を落ち着いて見守りたいと思えるエピソードです。
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