NFT(non-fungible token、非代替性トークン)が一時注目され、高額で取引されていました。
世界各国が金融引き締めをしていますが、それ以前は世界的な金余りで、投資先を物色していたところ、新しい投資先として暗号資産に白羽の矢が立ちました。
さらに、NFTが一点もののデータという新奇さがウケて金持ちが購入し、相場が押し上げられ、それが話題を呼んでさらに相場が上向くという好循環でした。
それが、最近は落ち着いてきて、下火ともいわれています。
いままでは、NFTが取引され始めた当所は、もの珍しさと、バリエーションの少なさが受給バランスを崩し、希少価値が生まれました。
しかし、世にたくさんのNFTが出回るようになって、だんだんNFTであることよりもその質や所有者にもたらす効用が価値を決定づけるようになっています。
効用には、いろんなパターンがあります。
まず、「鑑賞」
1点ものの画像データが芸術作品のように生み出され、オークションで取引されています。
静止画以外にも、キャラクターが歩く動画のような人気のあるものもあります。
ただ、色違いや複数の意匠の組み合わせで構成されていて、同じ作者、同じブランドの作品を見比べる似たものが多い印象を与えるものは、値崩れしやすいです。
例えダヴィンチが描いたものでも、似たようなモナリザがたくさんあったら、1点あたりのモナリザの価値は低くなるでしょう。
「ゲームの要素」
ブロックチェーンゲーム内のアイテムがNFTである場合はどうでしょうか。
ブロックチェーンゲームは、プレイ中に換金性のあるトークンを手に入れられる仕様のものが多く、換金性のあるトークンを入手するのにゲーム内NFTが必要になることがあります。
この場合、ゲーム内トークンがあたかも「金のなる木」のように扱われると、高額で取引されます。
なお、ゲーム内NFTを複数仕様して、同じジャンルのNFTを生み出す(ミント)ができると、だんだんNFTが多数出回るようになり、いずれ価格崩壊します。
やはり、希少性が担保されていないものを保有するのはリスクが高いと言えます。
また、ブロックチェーンゲーム内のNFTの場合、高値掴みの危険性がありますので、ご注意ください。高値掴みの避けるには、下記の記事が参考になると思います。
maruinocorocoro.hatenablog.com
まとめると、NFTの価値という点で言えば、所有者に与える効用と、希少性が保たれていることが重要な要素です。
個人的気に入って購入するのは止めませんが、いずれ飽きて、転売しようと思った時に、他人に売れそうかという点も考慮に入れるとよいでしょう。