法律に詳しい人か微妙ですが、興味深い相談だったので、回答してみました。
以下、回答です。
① 横領罪と窃盗罪の違いは、占有物を奪ったかどうかという違いがあります。
窃盗罪は、他人の占有物を奪う行為です。
例えば、友達がTSUTAYAから借りて来たDVDを盗むと窃盗です。
横領罪は他人が占有していない所有物等を奪う行為です。
例えば、会社から預かっている会社の備品を売ったり、自分のものにすると横領です。
道端で拾った他人の携帯を自分のものにすると遺失物横領です。
遺失物横領の公訴時効は3年です。
② 14歳以上なら、刑事罰に問われます。
③ 所有者の遺失物を返さないという不作為が不法行為にあたるか不明ですが、不法行為に当たる気がします。
被害者が、損害と加害者を知ってから3年経過で消滅時効にかかります。
損害発生から20年経過でも消滅時効にかかります。
『違う損害』の質問の趣旨に応えられているか分かりませんが、他の可能性として、元の携帯の所有者は、不当利得返還請求権を主張できる可能性があります。
不当利得の要件は以下の通りです。
1.他人の財産または労務によって利益を受けること
2.他人に損失を及ぼしたこと
3.その利益と損失との間に因果関係があること
4. 利得に法律上の原因がないこと 8年前の民法の規定上、消滅時効は10年です。
④ 売ってもいいですが。③に書いたように、不法行為が成立するかもしれません。
そして、20年の消滅時効にかからない可能性もありますので、売って得た金を返さないといけない可能性に注意して下さい。
後の証拠のために、領収書や領収書の写真などを保管しておきましょう。
時効が成立しても、携帯に入っている個人情報には配慮した方がいいです。
元の持ち主に損害が発生しないように注意しましょう。
⑤ 法的には打つ手なしでしょう。
感想
確証はありませんが、当たる気がします。
少なくとも、揉めそうな予感はしますが、……
気が向いたら調べます。
ヤフー知恵袋の法律相談見ていると、昔自分が犯した罪の重さについて尋ねる相談が見受けられます。
この件もそんな相談の投稿です。
8年前に携帯を拾って、おとがめなしなら、刑事事件的には逃げおおせてるところでしょう。
遺失物横領罪の公訴時効は3年ですからね。
最近の携帯は、GPSで位置特定できる設定がしてあるかもしれないので、携帯の遺失物横領はかなりリスキーです。
8年前だからできたんでしょうか。
私なら怖くてできません。
携帯の遺失物横領はせず、警察に届けます。
相談者は拾った携帯を売る気のようですが、電池は大丈夫でしょか。
昔、私が昔買った初代PSPは、10年くらい放置していたら電池が膨らんで外装に亀裂が入っていました。
放置電池やばいぜ!
BOOK OFF に、初代PSPを売りに行ったら、電池が入手できないので買取できませんと言われました。
もっと、早く売っておけばよかった。
この件の相談者が売ろうしている8年前に拾った携帯も、いざ売ろうとすると、適合する電池を入手できないという理由で買い取りを拒否される可能性があります。
無事売れても、大したお金にならない気がします。
また、売ると、足がつく可能性があります。
まだ、民事の消滅時効が成立していない可能性があり、個人情報の塊である携帯を拾って返さなかった損害額は、携帯を売って得られる額を超えるでしょう。
民事で訴えるところまでしないでしょうし、もめるとしても、警察に通報されて、警察から電話がかかって来る程度でしょうけど、まぁ、面倒なことになりかねないですね。
「この機種の携帯売るといくらですか」と聞くだけ聞いて、売らない。それか、昔拾った携帯を処分して、このことは忘れるのが無難な気がします。
あ、これも書いときゃよかったかな。
追記1
相談者から、不法行為、不当利得の消滅時効、損害額に算定の仕方についての質問を受けました。
不法行為は消滅時効の針が動いていないが、除斥期間の針は動いていること。
不当利得の消滅時効は、一番不利な解釈をすると、消滅時効の針が動いていない。
損害額は、携帯の動産的価値(売って得られる価値)以外にも、なくしたことによる逸失利益や、心配したり大変に思ったりすることで慰謝料が発生する可能性について書きました。
相談者の意向に沿うような回答にならない感じです。
遺失物横領は、法的にセーフかつ財産的メリットを得て法的にも完全にセーフとはいかないと思います。
誰の持ち主がはっきりしている場合は、特にそうです。
携帯、クレジットカード、キャッシュカード、デビッドカード、(場合によっては財布も)……これら持ち主が分かるものに関して、小心者の私なら、警察に届ける一択です。
追記2
ベストアンサーに選ばれました。
いぇ~い☆
ちなみに、ベストアンサー率が74%まで上がりました。
ふっふっふっふっふ……
【関連記事】著作権に関する考え方について書いた記事です。